都会と地方、地域によって差がある
看護師の給与は地域によって差があるのか、その実態について紹介していきます。日本看護協会が調査したデータをもとに紹介していきますのでぜひ参考にしてください。
初任給を比較
まずは初任給について学歴別にみた場合、全国平均だと看護3年課程卒で19万6000円、看護系大学卒で20万3000円、看護系大学院卒で20万7000円です。これを行政区分別でみると、政令指定都市や市町村をおさえて東京23区が一番高いことがわかりました。東京23区の平均初任給は、看護3年課程卒で20万1000円、看護系大学卒で20万9000円、看護系大学院卒で21万5000円です。
都道府県で区別すると、やはり大都市の東京都や大阪府、その周辺にあたる神奈川県、埼玉県などの地域が高いようです。東京都の場合、看護3年課程卒で20万7000円、看護系大学卒で21万4000円です。大阪府は、看護3年課程卒で20万6000円、看護系大学卒で21万1000円です。ただし、初任給では病院の規模による差はそこまでありません。
年代や都道府県別
看護師全体の平均年収は約480万円です。そのうえで年代や都道府県別の給与を比較していきましょう。
まず年代別の看護師の給与ですが、20代前半で29万8000円、20代後半で32万3000円、30代前半で33万円、30代後半で35万7000円、40代前半で38万2000円、40代後半で39万4000円、50台前半で38万2000円です。年代別で分けても一番高いのは東京23区で、その次に政令指定都市、その他町村と続きます。
次に都道府県別に看護師の平均年収をみていきます。ここでは上位5つを紹介します。東京都が546万円、山梨県が517万円、奈良県が510万円、千葉県が497万円、神奈川県が497万円です。やはり東京都がトップです。しかし、大都市に限らず県民あたりの看護師人口が少ないところも給与が高い傾向にあるようです。
その他の特徴
ちなみに、男女による給与の差はほとんどありませんでした。30~40代頃から男性のほうが若干高い傾向にあるようですが、これは結婚して家族ができたことによって、家族手当が支給されている影響だと考えられます。看護師以外の仕事も含めた一般的な社会人の年収は20代前半で240万円ほどです。その後、50代になると730万円まで上がります。それに比べて看護師は20代前半で364万円と高いものの、50代では438万円と上昇幅が狭いという特徴があります。給与の上がり方は緩やかであるものの、継続しては働けば確実に上がっていくので、その時に合った働き方を選んで仕事を続けていくことが大切です。
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都会と地方、地域によって差がある
病院は全国にありますが、実は都会と地方では看護師の給与に差があります。東京都など規模の大きい都市のほうが給与は高い傾向にあるようです。それ以外だと、県民あたりの看護師人口も給与に関わってきます。